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世界長寿医療コンペティションXPRIZE Healthspanに関連した「仙台市×東北大学スマートフロンティア協議会・ウェルネス分科会」のセミナー開催のお知らせ

2025年5月13日に当社ホームページでお知らせしたとおり、当社は世界的な長寿医療コンペティションXPRIZE Healthspan1)に応募し、このたびTOP40(セミファイナリスト)に入賞しました。今年度にセミファイナル臨床試験2)を実施し、その結果に基づき2026年後半にTOP10(ファイナリスト)が選出され、その後4年間のファイナル臨床試験3)の結果で2030年12月にグランプリが発表される予定です。

TOP10入賞、さらにはファイナル臨床試験を成功に導くために、2025年5月29日、宮城県仙台市にある東北大学大学院医学系研究科(メディシナルハブ)を会場として、「仙台市×東北大学スマートフロンティア協議会・ウェルネス分科会」が主体となって、アカデミア、産業界、行政が連携して超高齢化の時代に対峙するため、最先端の長寿研究(医薬品ほか)をテーマとしたセミナー及び懇親会を開催しました。
https://sendai-tokku.jp/smart-frontier-sendai/

同セミナーでは、XPRIZE Healthspan東北大学チームの代表であり東北大学医学系研究科教授の当社宮田敏男取締役会長が、「XPRIZE Healthspanへの東北大学の挑戦:長寿医薬品の開発に向けて」をテーマに講演を行ったほか、XPRIZE Healthspan臨床試験責任者である東北大学理事・副学長・病院長の張替秀郎教授、認知や運動器機能の各専門家がXPRIZE Healthspan臨床試験の実施に向けたテーマで講演し、その後、産業界、行政など参加者による活発な意見交換が行われました。

セミナーの講師・テーマは下表のとおりです。

開会挨拶東北大学理事・副学長、東北大学病院長  張替 秀郎 氏
*XPRIZE Healthspan臨床試験担当責任者
概要説明仙台市×東北大学スマートフロンティア協議会について
仙台市まちづくり政策局プロジェクト推進課長 須藤 駿斗 氏
講演1「XPRIZE Healthspanへの東北大学の挑戦:長寿医薬品の開発に向けて」
東北大学大学院医学系研究科 教授 宮田 敏男(当社取締役会長)
*XPRIZE Healthspan東北大学チーム代表
講演2「XPRIZE Healthspanの認知評価に向けて」
東北大学スマート・エイジング学際重点研究センター長、加齢医学研究所教授 瀧 靖之 氏
*XPRIZE Healthspan臨床試験担当(認知機能)
講演3「PA I-1阻害薬の筋肉・骨への作用について」
東京科学大学附属病院 整形外科 麻生 義則 氏
*XPRIZE Healthspan臨床試験担当(筋肉・骨機能) 
講演4「XPRIZE Healthspanの筋肉評価に向けて」
東北大学大学院医工学研究科スポーツ健康科学分野 教授 山田 陽介 氏
*XPRIZE Healthspan臨床試験担当(筋肉機能)
意見交換協議会会員からのコメント、意見交換

1)XPRIZE Healthspanは、健康寿命を延ばすことができた研究チームに対して、総額 1 億米ドルを支払うという世界的なコンペティションです。このコンペティションは、XPrize財団が主催し、人間の老化や長寿に対する治療アプローチに革命を起こし、健康寿命を積極的に10年以上延伸するという挑戦的な課題に取り組むことを目的とします。XPRIZE財団はアメリカの非営利の民間財団であり、イーロンマスク氏などがスポンサーに名を連ねています。同財団は、これまで世界初の民間による月面探査、二酸化炭素(CO2)の回収・貯留技術のコンペティションを行うなど、人類に利益を与える技術の開発や、世界が直面する課題の解決を目的とした賞金を懸けた幾つかコンペティションを実施してきました。

2)セミファイナル臨床試験
50歳以上の少数例(20名以内)を対象とし、1〜2ヶ月間の短期間の治療介入効果を評価する臨床研究。介入効果に加えて、安全性と被験者保護の対応、認定臨床研究審査委員会(CRB、Certified Review Board)の承認、患者登録の実現性、データの収集・管理・提出能力などが総合的に評価される。

3)ファイナル臨床試験
50歳以上の100名程度(200名以内)を対象とし、1年間の治療介入効果を評価する計4年間のクロスオーバー対象臨床研究。対照群と比較して、治療介入群が設定された3つの評価機能(筋肉、認知、免疫)すべてにおいて、少なくとも10年以上の機能改善を実証すること。